高校生クイズ やらせ (3)
2020年12月11日(金) 放送、日本テレビ系「高校生クイズ2020」
21時00分~23時24分





第40回全国高等学校クイズ選手権「高校生クイズ2020」が今夜放送。


コロナウイルスのため、 いろいろと工夫をしてやるそうだが、今年も高校生クイズの内容は2年連続で「地頭力」で勝負。高校生クイズファンとしてはとても残念で、地頭力でもない運動能力の勝負だったり、変化がなさ過ぎて面白くなく、高校生の知識での勝負が見たい。



「高校生たちの真夏のクイズの祭典」というより「乃木坂メンバーと一緒に思い出を作ろう!」とする番組になってしまった。




今回は、なぜこのような高校生クイズが「地頭力」の勝負になってしまったのか、過去のやらせ疑惑をまとめてみた。

■目次

高校生クイズとは
高校生クイズの変更
高校生クイズのやらせ疑惑
高校生クイズはやらせではない?

高校生クイズとは








『全国高等学校クイズ選手権』は、日本テレビ(NTV)主催で毎年夏季に開催し、日本テレビ系列(NNS)で放送されているクイズ大会・クイズ番組。 正式名称には冠スポンサーのライオングループの名が入り『ライオンスペシャル 第○回全国高等学校クイズ選手権』。通称は『高校生クイズ』で、第17回大会以降は番組名としてもこの通称が主に用いられている。




参加資格は、「高校生・高専生・中等教育学校生(後期課程)・特別支援学校高等部在籍生であること、同じ学校に通う3人1組のチームであること」。 同じ学校であれば、定時制や通信制などの異なる課程・異なる学科同士、異なる学年同士であってもよく、資格さえ満たせば出場者の年齢や国籍も一切問われないが、事前の申込みが必須であり、大会当日の飛び入り参加は認められない。





また1つの学校から何チームでも出場することができる。

尚、出場資格を満たしていても、家族や親類の誰かが日本テレビもしくは系列局(同系列を含むクロスネット局も)に勤務している場合は出場できない。全国大会に出場するためには事前に行われる「予選」を勝ち抜かなければならない。




予選は、毎年必ず行われる「地区大会」と、参加条件や開催そのものの有無が年によって異なる特別な予選がある。形式は一定ではなく、回によっては行われない場合もある。全国をいくつかのブロックに分け、それぞれのブロックごとに参加者を1会場に集めて行われる。地区大会の区割りは参加者が居住する住所ではなく、参加者が通っている学校が所在する都道府県で決まる。



参照wiki






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高校生クイズの変更







もともと「高校生クイズ」は、ウルトラクイズに出られない高校生のために当時ウルトラクイズの司会者であった福留功男が発案・企画されてたもので、ウルトラクイズの知力・体力・時の運をそのまま高校生版として始まったが本来の姿。



知力・体力・チームワークをキャッチフレーズにしていて、様々なクイズ形式をたくさんやっていた。純粋な早押しはもちろん、泥プールに飛び込んでの早押しやら、運任せの形式などなど。細やかな路線変更はたくさんあったものの、こうした知力・体力・チームワークのコンセプトは何十年も続いていた。




なので、「知の甲子園」路線は長い歴史からすると、近年の高校生クイズはむしろ異様な内容。




現在の地頭力をテーマにしたクイズ形式は「クイズは知識の詰め込みだけじゃない」という制作側の意図があるのだと思うが、ゲーム性が強すぎる感があるため、かなり違和感を感じられる。



昔面白かった高校生クイズの姿を知っている人からすると、昔のスタイルに戻って欲しいはず。そして、そう考える人が多数を占めるので、ネットでも放送されるたびに荒れているのだろう。




今の高校生は、昔の思い出作りだけで出場するスタイルと違い、真剣にクイズに相当な準備をしており、高校生クイズで活躍するために毎日毎日努力をしていた人もいるほど。現在のスタイルは、出場する高校生のことを全く考えていなく、視聴率ばかり気にしているように見える。




そして、それが「みえみえ」だから叩かれている。アイドルの乃木坂番組のコメントには「出場する高校生がかわいそう」といった内容のものがとても多いのも、当然の意見なのかもしれない。


高校生クイズ やらせ (2)











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高校生クイズのやらせ疑惑






なぜ、このような高校生クイズのスタイルになったのか?というと、5chでは過去のやらせ疑惑が原因ではないかと言われている。



2016年に放送された高校生クイズでは、慶應女子を「才色兼備」と紹介し、番組の演出なのか、一般人の高校生を「アイドル扱い」した扱いを番組内容が、ネット上で物議を呼んだ。

高校生クイズ やらせ (1)


慶應女子の扱いもさることながら、出題されたクイズ問題も非常に慶應女子に有利な問題ばかり。





例えば、女子が苦手な「戦車問題」では、比較的簡単な3択になったり、ここまで残った者ならだれでもわかる問題なのに慶応女子以外が間違いという展開になったりして、ここで2chでは「やらせ説」が浮上。YouTubeでもやらせ動画として拡散されていた。




ほかにも、敗者復活の最終問題で、関ケ原の戦いや、ライトセイバーなど中学生でも答えられる問題だったのだが、それを名門校の慶應生が不正解。慶應女子だけが正解し、ファッションやスイーツ等の明らかに女子有利の問題の配点が高かったりと、「慶應女子を残したい」気持ちが見えていた。





そして決め手はオンエアに使われる頻度。

ディズニーランドで遊んでる時や食事中などクイズ以外の時にも毎回単独で画面の手前に映ってるシーンが多く、完全に贔屓している感じてみている視聴者は違和感を感じた。



他にも高校生クイズ2017で優勝した桜丘高校もやらせ疑惑がある。
まず、桜丘高校が高校生クイズで戦っていた周りの高校たちは、ほとんどが偏差値77超の学校が多い。(桜丘高校の偏差値は、特待でも62)

高校生クイズ やらせ (4)


偏差値の数値が10違うのを簡単に説明すると、日常会話がなりたたないほどのかけ離れた知識。例えば、パソコンのことを何も知らない人と会話するのと同じで全くかみ合わない。どちらかというと一方的なレクチャーになってしまったりする。


会話するには、フラットな知識というのが必要なので、それが単純なクイズ問題となると、まったく勝負にはならない。



この時の桜丘高校は、番組が21世紀枠と称して出場させたので、本来の三重県の代表は津高校であり、桜丘高校は予選で敗退している。それでは番組がつまらなくなる可能性があるので、21世紀枠で出場させた。



たしかに開成高校にしても、灘高校にしても予選敗退していて、番組が21世紀枠で特別に出場させた。すなわち全国の高校が平等に出場できなくて、話題性のある高校が優遇された。




こんな話題になると、優遇されたとしてもどうやってやらせをするのか?という意見がでるが、高校生クイズは、一般のクイズ大会と違って素直な問題が多く、放送された問題での早押しポイントはポイント差などの状況や問題の流れから考えれば、容易に操作できた。




コンセプトが知力体力時の運なので、クイズはまた学力が高いこととは別ではあるものの、決勝の男子だけの開成、男女混合の桜丘、女子だけの筑波附は偶然でも出来過ぎ。




ばらまきも普通なら筑波よりも灘だし、最後に開成が優勝になる早押し問題で回答したら、間違いにされたのが印象的だった。番組的には一番可能性が低い「桜丘」が追い上げて逆転優勝することが面白いから、桜丘に勝たせたかった演出(やらせ)があった可能性は否定できない。





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高校生クイズはやらせではない?





他人にヒントを出して答えられるか、という形式自体は「連想クイズ」と言われ、「高校生クイズ」の長い歴史でもたびたび行われてきた。




この形式自体は出題者側の伝達力も問われるもので、必ずしも運ゲーばかりとはいえないもの。(いわゆる「競技クイズ」層からしたら、クイズであることを否定するのかもしれないが)



ただ、過去高校生クイズで行われたものは、出場メンバーが自身家族に突然電話をかけて、電話口の伝言でヒントを出し、家族に答えさせるという連想クイズだった。




現在の高校生クイズは、乃木坂46のメンバーが、高校生にヒントを出して答えられるかどうかで突破出来るか否か決まるなど、運ゲーみたいな仕様に変更。



予選勝ち抜いて本気で優勝狙ってるチームもそれで負ける可能性があるということ。 前回では高校生3人で、1人につき1文字の漢字をヒントとして出し、その3つの漢字から連想される有名人の人名を、乃木坂46のメンバーに答えさせるというもの。 これは、出せるヒントが漢字だけということ、何より乃木坂46というタレントが答えるという点で、高校生側の制約が大きすぎたため、勝敗をつけるにふさわしくないと非難されている。



たしかにやらせ疑惑があった2017年の時は、一昨年の決勝戦の3チーム(桜丘・開成・筑附)の最後までもつれる三つ巴の見ごたえある展開には、視聴者は釘付けになり、近年稀にみる大会で素晴らしいと感じられた。



桜丘の初優勝という快進撃には、驚きとワクワク感を頂き (しかも、男女カップル) 予定調和と言うか、毎年のように開成、灘等々がいない年であっても盛り上がったと個人的には感じた。



それに比べると確かに、この2年間の高校生クイズは、TBSの「SASUKE」のように体力勝負ばかり。やらせ要素が薄くなったといえ、本当にクイズ番組とは乖離した構成になっていて、個人的には少し残念に感じる。



途中、逆に乃木坂46が解答者になるなど、本当に本末転倒。せっかく”年に1回の大切な大会”なのに、いくら開成や灘、筑附、桜丘等々の強豪校もなかなか本選すら進出が難しくなってしまった。




「○○の時代に戻せ」という意見が出てくるのは、どの時代でも、毎年この時期の恒例という感じすらある。時代によってどんどん形を変えるのは仕方がないし、今年はコロナの影響でついに会場開催をやめ、スマホ上のクイズだけで都道府県代表校を決めてしまっている。





だから「偏差値45の桜丘が2連覇してる時点でおかしい」というやらせを疑う意見は、正直、現在の仕様になってしまった高校生クイズならそう見えてしまうのも仕方がないのかもしれない。










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